前回は、英単語を効率よく覚えるコツを紹介しました。
今回は、もう少し切実なテーマです。
試験が近づいてきたときの、復習計画の立て方です。
試験前になると、つい、こう思ってしまいます。
「まだ時間はある」
そして気づけば前日になり、あわてて一夜漬け。
そんな経験は、きっと誰にでもあるはずです。
でも、前回の記事でお話ししたとおり、一度に詰め込んだ記憶は、すぐに抜けていきます。
試験当日まで覚えていられなければ、せっかくの一夜漬けも報われません。
大切なのは、根性で乗りきることではありません。
試験日から逆算して、「少しずつ、くり返す」計画を立てることです。
この記事では、試験に向けた復習計画の立て方を、5つのステップで紹介します。
特別な道具はいりません。
カレンダーと、覚えたいことをまとめたカードがあれば、今日から始められます。
STEP 01まず「いつまでに・何を」を決める
ゴールの日と、やるべき範囲。まずこのふたつを、はっきりさせる。
計画を立てるとき、いきなり問題集を解き始めてはいけません。
その前に、決めておくべきことが、ふたつあります。
「いつまでに」と「何を」です。
まず、「いつまでに」。
試験の日付を、はっきりと意識します。
当たり前のようですが、ゴールの日を決めないまま走り出すと、ペースがつかめません。
次に、「何を」。
試験に出る範囲を、ぜんぶ書き出してみます。
教科書のこの章から、この章まで。
この単語帳の、ここからここまで。
頭の中だけで考えていると、量がぼんやりして、不安だけが大きくなります。
紙に書き出すと、「やるべきこと」が目に見える形になります。
すると、「思っていたより少ない」と安心できたり、逆に「これは早めに始めないと」と気づけたりします。
範囲がはっきりすれば、それをカードにしていきます。
覚えたい用語や要点を、一枚ずつカードに。
つむぐ暗記カードなら、試験ごとにフォルダを分けて整理できます。
「英語の中間テスト」「簿記の試験」というように、フォルダごとにまとめておけば、何を覚えればいいかが、ひと目でわかります。
このフォルダが、そのまま、あなたの「試験範囲リスト」になります。
ゴールと範囲。
このふたつがはっきりするだけで、計画はぐっと立てやすくなります。
STEP 02逆算してスケジュールを引く
試験日から逆算し、最後の数日は「予備」としてあけておく。
ゴールと範囲が決まったら、いよいよ計画づくりです。
ここでのコツは、「今日から数える」のではなく、「試験日から逆算する」ことです。
ふつう、計画は今日を起点に立てがちです。
でも、それだと、終わりが見えないまま、なんとなく進めてしまいます。
そうではなく、まず試験日にゴールテープを置きます。
そこから、さかのぼって考えるのです。
たとえば、試験までに2週間あるとします。
範囲をその日数で割れば、一日にどれくらい進めればいいかが見えてきます。
100枚のカードを覚えたいなら、最初の1週間で、毎日少しずつ全部に目を通す。
残りの1週間で、くり返し復習する。
そんなふうに、大まかな配分を決めます。
ここで、ひとつ大事なことがあります。
最後の数日は、あえて「予備」としてあけておくことです。
計画は、たいてい予定どおりには進みません。
体調をくずしたり、急な用事が入ったりするものです。
ぎっしり詰めた計画は、一度つまずくと、立て直せなくなります。
最後に数日の余白があれば、遅れを取り戻せますし、総仕上げにも使えます。
そして、その直前期には、新しいことを詰め込まないこと。
試験の直前に、はじめての範囲に手を出すと、かえって不安になります。
ラスト数日は、それまでにやったことを固める時間にあてましょう。
逆算して、余白を残す。
それだけで、計画はぐっと現実的になります。
STEP 03一夜漬けをやめて、分散させる
同じ総時間なら、一気に詰め込むより、毎日少しずつのほうが残る。
計画の形が見えてきたところで、もう一度、大事なことを確認させてください。
それは、「一夜漬けに頼らない」ということです。
前回の記事でもお話ししましたが、これは試験勉強でも、まったく同じです。
試験前日に、徹夜で一気に詰め込む。
その場はなんとかなっても、覚えたことは、数日で抜けていきます。
下手をすると、試験当日には、もうあやしくなっています。
同じ勉強時間をかけるなら、一日にまとめるより、何日かに分けたほうが、ずっと深く定着します。
これが、前回も紹介した「分散学習」の考え方です。
たとえば、合計6時間勉強できるとします。
試験前日に6時間ぶっ通しでやるより、6日間、毎日1時間ずつ続けるほうが、記憶に残ります。
不思議に思うかもしれませんが、これは研究でもはっきりしていることです。
人の脳は、間をあけてくり返すことで、「これは大事な情報だ」と判断し、長く保とうとするのです。
しかも、毎日少しずつなら、一回の負担も軽くなります。
「今日は1時間だけ」と思えば、机に向かうハードルも下がります。
一夜漬けの徹夜より、よっぽど体にもやさしいやり方です。
つむぐ暗記カードは、この「少しずつ、くり返し」が、自然とできるようになっています。
毎日アプリを開けば、その日に復習すべきカードが出てきます。
あなたは、出てきたものを思い出していくだけ。
計画的な分散学習が、特別な努力なしに回り始めます。
STEP 04「思い出すテスト」で仕上げる
読み返して安心するより、閉じて思い出す。一枚一枚が小さな模試。
試験勉強というと、教科書やノートを、くり返し読み返す人が多いと思います。
もちろん、読むことも大切です。
でも、読むだけでは、本番で「思い出せる」力は、なかなか身につきません。
試験というのは、覚えたことを「思い出して、書く」場です。
だとしたら、ふだんの勉強でも、「思い出す」練習をしておくべきです。
ここでも、前回の記事で紹介したコツが効いてきます。
眺めるのではなく、思い出す。
教科書を閉じて、「さっき読んだ内容を、何も見ずに言えるか」を試してみる。
問題を見て、答えを確かめる前に、いちど自分で答えてみる。
この「思い出すテスト」が、記憶をいちばん強くします。
そして、これは試験本番のリハーサルにもなります。
ふだんから思い出す練習をしておけば、本番でも、落ち着いて力を出せます。
つむぐ暗記カードは、この「思い出すテスト」を、毎日くり返せる道具です。
カードの表を見て、答えを思い出し、それからめくって答え合わせ。
一枚一枚が、小さな小テストになっています。
試験範囲をまるごとカードにしておけば、それは、あなただけの「ミニ模試」です。
何度でも、好きなときに、自分をテストできます。
読み返して安心するより、思い出して確かめる。
その積み重ねが、本番での「思い出せた」につながります。
STEP 05苦手に時間を寄せて、直前期を整える
自信のないカードだけを別フォルダに集めれば、最後の総ざらいリストに。
試験勉強が進んでくると、だんだん見えてきます。
「ここはもう大丈夫」という所と、「ここがどうも苦手」という所です。
このとき、やってはいけないのが、全部を平等にくり返すことです。
もう覚えた範囲に時間をかけても、得られるものは多くありません。
限られた試験前の時間は、苦手な所にこそ、集中して使うべきです。
得意な範囲は、さっと確認するだけ。
苦手な範囲を、重点的にくり返す。
このメリハリが、点数に直結します。
つむぐ暗記カードなら、このメリハリも自然につけられます。
スラスラ答えられるカードは「Easy」を押せば、しばらく出てきません。
つまずいたカードは「Again」を押せば、何度も出てきます。
正直にボタンを選ぶだけで、苦手なカードに、自然と多くの出番が回るようになっています。
さらに、直前期には、こんな使い方もできます。
自信のないカードだけを、別のフォルダに集めてしまうのです。
つむぐ暗記カードは、カードをフォルダからフォルダへ移動できます。
試験範囲のフォルダから、「まだあやしい」と感じたカードを、「直前チェック」というフォルダに移していく。
すると、そのフォルダが、あなたの苦手だけを集めた、最後の総ざらいリストになります。
そして、試験の前日や当日の朝。
ここで新しいことを覚えようとしてはいけません。
やるべきは、その「直前チェック」フォルダを、ぱっと見直すこと。
苦手なところだけを、さっと総ざらいして、頭を整えてあげる。
詰め込むのではなく、これまでの努力を、本番に向けて整える時間です。
苦手に時間を寄せて、直前は静かに整える。
これが、試験前の仕上げのコツです。
まとめ
試験前の復習計画の立て方を、5つのステップで紹介してきました。
ふり返ると、やることはとてもシンプルです。
まず、「いつまでに・何を」を決める。
試験日から逆算して、余白を残した計画を引く。
一夜漬けに頼らず、少しずつ分散させる。
読み返すだけでなく、思い出すテストで仕上げる。
そして、苦手に時間を寄せて、直前は静かに整える。
根っこにある考え方は、ずっと同じです。
「逆算」して、「分散」させて、「思い出す」。
試験という締め切りがあるからこそ、この三つが効いてきます。
そして、その実行を支えてくれるのが、つむぐ暗記カードです。
試験範囲をフォルダにまとめ、毎日少しずつ思い出していく。
苦手なカードは、くり返し出てくる。
計画を立てたあとの、こまかな復習の管理は、アプリにまかせてしまえます。
試験は、不安なものです。
でも、計画を立てて、毎日少しずつ進めていれば、その不安は、少しずつ自信に変わっていきます。
まずは、試験範囲をカードにするところから。
その一歩が、本番のあなたを、きっと支えてくれます。